整備記録 (14)

ツールボックスの交換

河童さんの協力のもと1930年代のツールボックスを入手しました。
ebayでの出品数も少なく、しかも落札価格は600ドル超なので半分あきらめていました。
ところが今回は開始価格で落札。予算の1/3で購入できました。

こちらは今まで着けていた社外品。
1939年まではこのスクエアタイプのツールボックスです。

1940年からはデザインを重視した3角形のツールボックスに
変更になります。
 
並べて比較してみます。

左)社外品
右)純正品

ほとんど同じです。同じ理由は後ほど・・・。
 
純正と社外品との鑑定ポイントのひとつ
キーシリンダーの形状です。

こちらは純正品。

シリンダーのまわりに荒い溶接痕がみられます。
純正品は丁寧に溶接されているのですが・・・。
どうやら蓋が再生不能で
純正のキーシリンダーを社外品の蓋に移植したようです。
 
こちらは社外品のキーシリンダー。

シリンダーとホルダーの段差がありません。
ただそれだけです。
 
蓋を開けたところ。
こちらは社外品です。
横にヒンジがないので開けた状態で固定することが出来ません。
その代わりに180度くらいまで開口します。
 
こちらは純正品。
右側にヒンジがついています。
こちらは開けた状態でロックされるので工具の出し入れが楽です。
ただ90度しか開きません。

みんなに突っ込まれるのが分かっているのでw
先にここで書いておきます。

この本体もどうやらレプリカのようです。
手元にある社外品とは素材が違うので
全く同じものでもない気がしますが。

安く落札できた理由がわかりました。
 
カナダ人(出品者ね)もやってくれますw
ただ、ヒンジ付の社外品はないし、シリンダーは純正なので
良しとしました。値段も安かったし。


装着後です。
右側にヒンジのポチが見えてます。
このポチが欲しかったんです。
 
開けたところ。
ヒンジが見えてカッコイイ!

ちなみに工具は別のところに入れてるのでここはカラッポだったりして。



おまけ

せっかくなので純正のツールボックスを紹介しておきます。


ならわさんの1937年式ULです。

ドルフィンブルーが綺麗でカッコイイ!
僕が目標としているバイクです。
 
キーシリンダー部分。

丁寧にロウ付けされています。
比べるとその違いはハッキリわかります。
 
ヒンジ部分。
僕のなんちゃってヒンジとは違いますね。
つくりが丁寧です。

ちなみにヒンジ無しの純正ツールボックスもあります。
 

ヒンジ付はVL用、ヒンジ無しがビッグツイン用だったとの説もありますが
それを実証する文献などは今のところ発見されていないようです。

製造の簡略化でヒンジ付からヒンジ無しに変更になっただけで
2種類を作っていたわけではないと思います。






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