納車まで@



ビンテージハーレーを購入する場合、すでに日本に登録されている車両を買う場合と
米国などから新規に輸入する場合があります。
僕のULは後者です。
ハーレーは米国のバイクなので旧車の数も米国に圧倒的に多い(最近は違うらしいが)です。
新規に輸入する場合はリスクを伴います。それは


輸送に時間がかかる
バイクを実際に確認できない


ということです。
「そんなの当たり前だろ」と言われそうですが
時として米国では日本の常識が通用しない場合があるので想像以上に苦労します。

僕のバイクも実際に契約してから日本に来るまでに予定よりも6ヶ月かかりました。
そして実際に国内登録して走らせるまでにさらに5ヶ月かかりました。

バイクが自分の思い描いていた車両と大きく違う場合があります。
ボルト類などの細かい部分なんて画像では分かりません。
数枚の画像だけをみて自分の妄想で勝手にバイクをイメージするものです。
実際に自分の目で確認できないので
手元にきて「あれ?ここはこうなってるの?」という具合です。
僕はこの点でもバイク屋さんには苦労をかけてしまいました。


・・・とまあ、色々ありました。

僕のULは米国のコレクターさんから譲ってもらったので車両自体も良かったし
BREEZE服部師の献身的なレストアもあって今では大満足です。
今となってはすべてが良い思い出です。

ということで、ここでは僕のULが日本に輸入されてから納車までの様子を掲載します。



2005年8月
ようやく日本に上陸しました。

そのままの形で乗るつもりでしたが
欠品部品もあり、どうせやるならということで
最初から自分好みに組み立ててもらうことにしました。
取り外された部品たち。
純正部品が適度に含まれています。
これには一喜一憂しました。
フレームは1938年の純正です。
修正箇所が多少ありましたが
年代を考慮すればまずまずの状態です。

フレームはリア周りで36、37、38年式が鑑定できます。

センタースタンドは1940年以降の
プレスタイプが着いていました。
サイドバルブエンジンです。
フィンに若干のかけがありますが申し分ないですね。
プッシュロッドの太さがたまりません。
さび止めのコーティングをブラストで飛ばします。
オイルタンクです。
エッジのないバンジョータイプ。
最近ようやくレプリカが発売されたようですが
これは正真正銘純正品です。

1937年のオイルタンクは
ボディカラーと同じ色なのでここは当然塗りなおします。
エンジンクランクケースの打刻です。
37UL1915との刻印があります。
字体がちょっと違うのですが
ケースは左右マッチングしているので良しとします。

再打刻の理由は分かりません。
気になっていろいろな車両を見て来ましたが
同様の車両は数多く存在しています。

ちなみに 1937年初期に打刻文字の字体が
変更されています。
ヘッドを開けてみました。
サイドバルブは本当にフラットヘッドですね。

バルブにもHDの刻印がありました。
問題ないのでそのまま閉じました。
1940年代と大きく異なる部分のひとつ
スクエアタイプのフットボードです。

この時代はタンデム用のペグがないので
エクステンションで伸ばします。

エクステンションは純正品を探し着けます。



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