今回は外装の再塗装編です。 今までの外装は納車時に プロの手によるウレタン塗装がなされていました。 7年経過してそれなりにヤレてきましたが…。 |
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…実はダメージが欲しくて #8000の紙ヤスリで削っていたのですww ウレタン塗料は数年では自然劣化しないんです。 新品のデニムを履き潰したように見せるため 軽石で削るような…何とも情けない行為デス。 |
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適当に削ってしまったため 履き潰したデニムのような風合いもなければ ダメージ加工された最近のデニムのようなクオリティーもなく 当然の結果ですが 『長年乗り続けた味』には程遠い感じになりました涙 |
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フロントフェンダーのライン。 本来であればフェンダーのエンドまで 突き抜けるようにラインが入るはずですが 途中でスラッシュカットされています。 |
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こちらはリアフェンダーのヒンジリベット部分。 塗装膜が相当に厚いようでリベットが埋没しています。 このあたりの修正も兼ねて サンナナメモリアルイヤーの記念の年に 外装の塗り直しを決意しました。 |
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今回の再塗装にあたって参考にした車両は ご存じ1937年式ELオリジナルペイントのナカケン号。 おそらくは世界にも数台しかないであろう 当時塗料をそのままに現世に残した世界遺産!!! |
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ナカケン号のありとあらゆる部分を メジャーを駆使して夫婦総出で採寸しまくります。 これにはナカケンさんも苦笑デス。 許可をいただきましたので 1937年式純正塗装の貴重な情報をアップします。 |
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市販モデルとプロトタイプモデルで ラインの入り方に若干の違いがあるため HOW TO〜の1937年式Uの写真も 参考にしながらナカケン号のデータを基に デカールの位置、ラインの位置などを決定します。 今後の1937年式オーナーのためになればと思いまして 情報を一気に公開します。 |
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使用する塗料は 当時塗料と同じエナメル溶剤の塗料です。 エナメル系塗料のスプレーは 安価で乾燥の早いラッカー系スプレーや 塗膜が強靭でガソリンにも強いウレタン系スプレーに 圧されて存在価値が薄いのか 取扱メーカーが本当に少ないです。 |
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サンデーペイントのサイトでようやく発見。 サンデーペイントのエナメルスプレーは22色と ラインナップがとても少ないのですが 奇跡的にもアイボリーが入っていました。 ありがとうサンデーペイント様! |
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ちなみに 当時塗料と色調こそ違いますが サンデーペイント22色で 1937年式の純正カラーリング4色全てを再現できます。 ありがとうサンデーペイント様!! |
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ということで再塗装スタート♪ 相当に厚い塗料で包まれていますので 大量の剥離剤をぶっかけて少しずつ剥離していきます。 |
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剥離して初めて気付きましたが 自分のアイボリー塗装の下に少なくとも3層!の塗装があり その中には白系の1938年のカラーリングも隠れていました。 1938年式の外装として活躍していた時代もあったようですw |
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剥離して裸にするとそれはそれは74歳のご老体デス。 70幾年分の外傷と手術跡が随所にありますw 過去に何度も修正を加えているようです。 |
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今回の再塗装のコンセプトは オリジナルペイント車両が醸し出す 長年の風合いというか雰囲気を 短期間で再現できるように 「なるべくパテ盛りせずプラサフも最小限にとどめ 塗料も極力抑えた薄々な塗装」を施して 日光による褪色を受けやすく ダメージが残りやすいようなペイントにすることです。 |
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画像提供:バンカラ | |
ただ、作為的なダメージ加工は施さず 乗っていくうちに自然に朽ちるような感じにします。 新車から乗り続けたように 「適当な箇所に適当なダメージ」がつくようにw ← HDミュージアムにある1937年式UHの新車デス。 この褪色が欲しい〜!! |
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画像提供:バンカラ | |
ちなみに近所の板金塗装屋さんに相談したところ 「は?で一体何がしたいの??」 「ちゃんとパテ盛りしてプラサフも塗料も十分に吹くべき!」 との事でしたw プロとしては当然の意見ですね。 |
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そんな忠告も聞かず好きなようにやってみます。 まずは大きなへこみだけを狙ってパテ埋めしていきます。 パテ盛りしずぎないように 多少のデコボコはそのまま残すように仕上げる予定。 …というか完全に凹凸をなくすなんて そのような技術を持ち合わせておりませんw |
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自分で納得のいくところまでパテ盛りしました。 薄付けパテの修正がへたくそで相当に苦労しました。 これだけで丸2日掛かっています。 |
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ガスタンク左右とオイルタンク 前後フェンダーのパテ盛りで約10日間かかりました。 愛撫しすぎて手荒れが酷くなりましたw これでも凹凸がたくさん残っています。 板金塗装屋さんのすごさを身をもって感じました。 これは正直二度とやりたくない作業デス。 |